kenyamatecchanのブログ

日本にも海外にも染まれない自分。そんなアイデンティティクライシスを乗り越えるためには?

海外で生活して日本の環境に戻ってくると、
あー私日本の価値観に合わないわ
と話す人がいる。 

中途半端に海外の文化に触れた人に多い。

自分自身もそうであったし、現在もそうであるかもしれない。
18年間日本で過ごしたけにやまてっちゃんであったが、海外にコンビニ感覚で行ってしまう大学の友達の影響もあり、大学時代に一年間の交換留学を経験。
大学卒業後はネパールに四ヶ月のインターン、英国への大学院留学、ミャンマーでの仕事、そして現在のケニア滞在。
日本にいることの方が少なくなった。
いても1年に2週間程度で短期間である。

人間は周囲の環境に影響されるのは当然だ。
日本とは違うその土地の文化や価値観に少なからず影響を受ける。
そして日本にずっといたときの自分よりも考え方や価値観が変わってくるように感じる。

 

夢を大きく語っても許容されたり、

自己主張することを求められたり、

周りに色んな民族の人がいて、色んな言語が飛び交っている環境にいたり、、、

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そんな状態がある程度日常化した段階で日本に帰り旧友と再会する。
なんとなく話が噛み合わない。もちろんけにやまてっちゃんがやっていることがビジネスではなくて、国際協力という側から見ると特殊な仕事に関わっているという影響も少なからずある。

ただ今まで同じような価値観を持って一緒に学生時代を共に過ごした友人と話が合わないのである。

普段考えていることや話す話題が全然違う。
正直な気持ちずっとおなじだと思っていた友達と考えが合わないのは寂しい。
なんかてっちゃんはどこか遠いところに行ってしまったみたいだね、と言われることもある。
なんとなく自分の居場所は日本じゃないんだなと考えたりする。

さらにここで重要なのが海外の価値観に影響を受けたからといって現地人にはなりきれないのである。
もちろん現地で生活するうちに現地の人たちに近づいてはいく。
ただどうやっても同化するまでにはなれない。

こうなると自分の居場所(アイデンティティ)がどこにあるのか分からなくなる。
今までほとんど日本という環境以外を知らず20年間過ごして来た者がいきなり海外の価値観に触れ自分自身の価値観も変容してしまう。
そして日本にも現地にも馴染まない中途半端な自分が形成されてしまう。
なんとなくどこにいても心地悪い。

 

分かりやすい例えを聞いた。
緑である自分が異質な赤の環境に飛び込む。赤にいるうちに赤に混ざろうとする。だんだんと色が赤に近づいて来るが、最終的には黄色という自分になる。
緑をベースにした色で赤の要素も混ざっているのに緑でも赤でもない異質な黄色という自分になる。
これは日本とも今いる海外の場所とも相容れないアイデンティティを持ってしまった自分にそっくりの例である。

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そんなことをモヤモヤと考えては悶々としていたのが過去の一時帰国の自分だ。

なんとなく周りが自分を受け入れてくれないんだと周りのせいにしていた自分がいた。

 

そんな自分が今回、2017年の一時帰国のときに、色んな人の話を聞いたり、自分自身がネガティブな言葉を吐く中でなんとなく過去の自分と決別できそうな兆しが見えた。

 

まずは、黄色という自分を認めてあげること。

潜在的に自分は赤か緑にならないといけないという前提が頭の中にあったのだと思う。

高校卒業まで過ごした子ども時代に、

同じであることが正しいという価値観が

もしかしたら心の奥に染みついてしまっていたのかもしれない。

でもみんな同じになんてなれないし、考え方や価値観も年々変わっていくものである。

誰かや周りに合わせてきょろきょろしている人生ではなくて、変化を恐れず変わり続ける自分を承認していきたい。

 

もう一つは他を理解しようとすることだ。

日本にいる友達は自分のことを理解してくれないと頭ごなしに否定する前に、

少し止まって考えてみたい。

本当に高校時代の○○は高校時代のままなのか。

 

日本社会にいるからといって、彼が高校時代と同じ考えで社会人をやっているとは限らない。

だから否定する前に相手がどんな考えをもって話しているのか聞く耳を立てて理解しようとすることだ。
そして日本/海外という二項対立的な考えからも脱皮する必要があるかもしれない。
日本の中にだって多様性は存在するから、勝手にあいつは日本的だとレッテルを貼るのはその人のことを全然理解していないことになる。
友達の日本での経験だって一様じゃない。

日本、企業、海外のようになんとなくふわーーっと存在するイメージで人と対面するんじゃなくて、その人個人と直面したい。

 

日本に帰ってきて色んな人とお話できて良かった。

考え方を変えてくれた今回の一時帰国には感謝している。

 

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