【徹底解説】ミャンマー旅行・観光でピイをおすすめする理由
ミャンマーに行かれる際はピイを訪問されることをおススメする。
ピイってどこやねんという人も多いと思うが、とっても素敵な街だ。
実は私このピイに2年弱住んでいたのだ。
ケニアにいるとふとピイが恋しいなと思うことが何度もある。
ピイに在住していた私だからこそ語れるピイの魅力を徹底的にお伝えしようと思う。
□ピイの場所
ピイ(Pyay・ピー)はヤンゴンとバガンの中間地、エーヤワディー(イラワジ)川のほとりにある。ヤンゴンから北西に260kmに位置する。
(https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3876199)
□ピイへの交通手段
だいたいヤンゴンからはバスで7時間。
ヤンゴンのアウンミンガラーバスターミナルでピイ行きのバスを探す。
4月のミャンマーの旧正月シーズンなど繁忙期を除き、事前予約なしで当日チケットは手に入る(*繁忙期かどうかはホテルの人などにバス会社に確認してもらうとよい)。
お勧めはミョーザッテかアジアエクスプレス。
利用者が少ないバスだと客が集まるまで待たされることもある。
この2つは利用客が多い。
2つのバス会社のオフィスは隣り合っていてだいたい午前中は30分に一本どちらかのバスが出ている。
料金は片道5000チャット(2017年5月の情報)。
□ピイまでの道のり
バスの中はエアコンがガンガンきいている。
これだけには注意しなければいけない。
外が40℃あることもあることもあるので、外と中の気温差で体調を崩しかねない。
羽織れるものを一枚持っていくことをお勧めする。
ヤンゴンの喧騒を抜けると左右は延々と広がる水田。
タヤワディという地域で、ヤンゴン圏へのコメの供給地であり一大穀倉地帯となっている。
途中ラパダンという場所で20~30分の休憩がある。
英語がしゃべれない運転手が多いが休憩前に他の乗客の助けを借りるorジェスチャーを使うなどして出発時間を確認しておくのが無難だろう。
ローカルプライスだともう少し安いが、麺類がだいたい1000チャット。
下の写真はシャンカオスエ―。米の麺に鶏とソースと砕いたピーナッツがかかっている。小さい汁なし担々麺のようなイメージ。
ちなみに汁ありにもできる。
その場合はシャンカオスエイエッピョーと注文しよう。
□やっとピイに到着
片道7時間の旅がやっと終了する。
朝10時に出ても到着するのは17時。ほぼ日中を車内で過ごしてしまうことになる。
ピイのバスステーションはピイ市内から東に少し外れている。
バイクタクシーしかないので、値段交渉を先にして市街またはホテルまで送ってもらおう。
2017年の5月の物価では最安で1000チャット、最高でも1500チャット。
それ以上の値段を言ってくる人は避けるべし。
バスを降りると多くのバイクタクシーの運転手が勢いよく寄ってくるが、
基本的にその人たちは悪い人たちではないので、その人たちと値段交渉しても大丈夫だ。
とりあえずピイの市街をぶらぶらしたいという人はボジョーアウンサンと言えば、ピイの街の中心アウンサン将軍の銅像の前まで運転してくれる。
この銅像の横からバス停の方向とは逆に向かって100mと歩くとエーヤワディー川にたどり着く。
□ピイのホテル・ゲストハウス
事前に宿泊する場所が決まっているのであれば、バス停から直接向かうのが良いだろう。
ピイには中級ホテルのラッキードラゴンとミンガラ―ガーデンという二つのホテルがある。ウェブサイトにも載っているので是非チェックしてもらいたいのだが、2つのホテルはミャンマー物価では割高。
一泊朝食付きで60ドルはかかる。一方こぎれいでホットシャワー・wifi完備だ。
そこそこ綺麗でwifi、ホットシャワーもついているのはHotel 3D。
アウンサンの銅像から歩いてすぐの場所にある。
シングルだと一泊朝食つきで25ドル。部屋は少々狭いが十分。
AgodaやBooking.comから予約を入れることもできるがツインの部屋の予約しかできない。シングル利用の場合はヤンゴンのホテルで電話予約することをお勧めする。
途上国慣れしていない友人にはHotel 3Dをお勧めしている。
ちなみに3Dグループはピイではちょっとした財閥で、大きな文房具屋も運営している。
私はゲストハウスでいいというならPan Ga Ba (パンガバー)ゲストハウスを心からお勧めする。
wifiと朝食つきで確か20ドルくらい。
ここではぼられることはないので、値段交渉は不要。
ゲストハウスのオーナーさんたちは本当にホスピタリティに溢れている。
地元の雰囲気を味わいたいならここのゲストハウスが一番お勧め。
朝食はそんなに出してくれて赤字にならないの?というくらいたくさん出してくれる。
事前にあれが食べたいと言っておけば、心よく用意してくれる。
温水が出る部屋はあるが、シャワーからは出てこないのと、ほとんどの部屋は水シャワー。それだけ我慢できればピーで一番の宿と言ってもよい。
暑いミャンマーでは日中にシャワーを浴びてしまえば水シャワーでも気にならない。
□何はともあれ横浜
パンガバーゲストハウスでゲストブックを見せてもらうと、
まずは横浜に行けと書いてある。
ピイで横浜???
実は、
ピイには日本食レストランが一軒あり、その名前が横浜なのだ。
パンガバーゲストハウスからエーヤワディー川沿いの道に突き当たって、
その道を右に直進して10分ほど経つと「横浜」と日本語で書かれた看板が見えてくる。
横浜にはピイ在住歴10年を越える上村さんがいらっしゃる。
彼ほどピイのことを知っている日本人はいないので、ピイのおすすめスポットを聞いてみると良いだろう。
実は上村さんはこんなところに日本人でも紹介された有名人なのだ!
上村さんは日本語教室の先生でもあり、無料で毎週末開いている。
なので、横浜のスタッフの中には日本語が堪能な人もいっぱいいる。
日本食も絶品。
ヤンゴンでは考えられない価格で日本の家庭料理が堪能できる。
ピイのちょっとしたレストランよりも安いため、外国人問わず地元の人にも愛されている。
□ピイの魅力
ガイドブックを見ると、ピイの観光名所として
などが紹介されている。
一見の価値はあるが、バガンやインレー湖をしのぐものではない。
ピュー王朝の遺跡群であるタヤーキッタヤーも考古学的な価値は非常に高いのだが、世界遺産感はない。
シュエサンド―パゴダもヤンゴンでシュエダゴンパゴダを見てしまうと小さく見えてしまう。
誤解を恐れずに言おう。
ピイは観光資源が乏しい。
しかし、、、
何もないのがいい
観光地のように人がせかせかしていないし、時間がのんびりと流れている。
暑くて街歩きに飽きたら喫茶店に入ってお茶を飲めばいいし、川沿いでぼーっとしててもいい。
疲れたら宿に戻ってお昼寝してもいい。
街歩きをしてミャンマーの地元の人の生活を覗いてみるのもいいだろう。
普段の生活がせかせかしているのであれば、ピイでのんびりしていけばリフレッシュできる。
どういうわけか、ピイは観光資源に恵まれた場所ではないにも関わらず、日本人旅行者のリピーターが多いようだ。
(エーヤワディー川の対岸に沈む夕日は圧巻だ。写真は横浜の前より)
魅力は「人」
もう一つの魅力は「人」だ。
純粋で心が綺麗な人が多い。
ミャンマー人が優しくてホスピタリティに溢れた人が多いのは確かだけど、ヤンゴンでは外国人からお金を巻き上げようとする人が出てきているのも事実。
ピイは田舎ということもあり、まだまだ昔ながらの擦れてない心を持った人が多い。
お金をせびられることもない。親切心から案内してくれる。
暇だったら、パンガバーゲストハウスの人たちや喫茶店にいる人たちに話しかけてみると良い。ピイの歴史や街のことを丁寧に教えてくれるだろう。
パンガバーのおっちゃんに頼めば観光地へも連れていってくれる。
そこで話を聞くのも楽しい。
ローカルな生活を見てみたいとお願いしても、地元のマーケットや僧院を案内してくれるだろう。
いわゆる観光スポットよりも、ローカルスポットの方が楽しかったりする。
ヤダナーミンズリ孤児院
それでも何かしたい人はヤダナーミンズリ孤児院を訪問してみるのがいいだろう。
シャン州やカチン州の内戦で家を追われたり、親を失った子どもたちを保護している。
孤児院はピイの他の地域にもあるのだが、
ヤダナーミンズリ孤児院はミャンマー国内外を問わず非常に有名な孤児院だ。
ここの院長先生であるワナティリ尼僧が高潔で本当に本当に素敵な方なのだ。
彼女とお話していると心が洗われる。心が優しくなれる。
プライドや虚栄心からではなく、彼女の心の奥底の強い信念から
子どもたちのために尽力されている。
発言にも迷いがなく、いつも表情は希望で満ちあふれている。
英語はしゃべれないので、ミャンマー語がしゃべれる現地の人と一緒に行って通訳してもらうと良いだろう。
民主化後も、年々引き取らなければいけない子どもたちの数は増えているそうだ。
孤児院やワナティリ尼僧の考えに共感したのであれば、寄付をしてみてもよいかもしれない。
心から感謝される。
彼女がこどもたちのために上手にお金を使ってくれるだろう。
もちろん人懐っこいこどもたちとも会える。
□まとめ
ピイには目立った観光資源はないかもしれない。
でも何もないのがいいし、ミャンマー人の素朴さ・優しさに触れることができる。
東京から直行便も毎日飛んでいるミャンマー。
バガンやインレー湖もいいけれど、少し変わった旅先ピイに行ってみるのはどうでしょうか!?
私も数年以内に必ず再訪しようと思っている。