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ケニアでマサイ族と働いて分かったマサイ族の身体的・精神的特徴

ソバ!(マサイ語でのHello)

今回はマサイ族の特徴をお伝えしたいと思う。

実は私の同僚、全員マサイ族

日本では視力がよくて、ジャンプ力があって、ライオンも仕留めることができる狩猟民族というイメージが強いマサイの人たち。

一緒に仕事をしていく中でわかってきたマサイ族の特徴を今日はお伝えします。

 

  

マサイ族

Wikipediaによるとマサイ族は

ケニア南部からタンザニア北部一帯の先住民である。人口は推定20 - 30万人程度と推測されている。*1

と書かれている。 

 

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実は 首都のナイロビもマサイ語で冷たい水の場所という意味で、

昔はマサイ族の土地だった。

部族間抗争や多民族との争い、植民地政府への不服従、さらには自らの慣習・伝統への強い執着からケニア社会では周縁化されてきたようだ。

歴史的に周縁化されてきたマサイ族の中には部族主義(Tribalism)に走る人もいる。

Tribalismについては下記の記事をご覧ください。

kenyamatecchan.hatenablog.com

視力は抜群に良い

皆さんもご存知の通り視力はとっても良い

学校へのモニタリングの途中、真っ先に動物を見つけてくれる同僚。

たまにあそこにいるよと教えてくれる動物がかなり遠くて、

矯正視力1.0に満たない私の目ではどんな動物か確認できないこともしばしば。

一方で遠いものを見すぎてスマホやパソコンの画面を目を細めて見ているスタッフもいる。

普段からこんなにだだっ広い場所で生活していたら視力は自然に良くなるよなあと実感。

あとは獲物を見つけるための狩猟民族としてのDNAか。

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前歯が一本ない

マサイ族の人と話していると前歯が一本ない人が多いことに気づく。

これは意図的に一本前歯を取っているようだ。

聞くところによれば気を失っても歯の間から口の中に薬を流し込むことができるから、

伝統的に前歯を一本抜くそうだ。

この伝統は若い世代ではやらない人もいるらしい。

頬に丸い印がある

これも若い世代ではやらない人もいるようだが、

よ~く見るとマサイ族の人の頬に何やら小さい丸いマークがあることに気づく。

これは幼少期に行った焼き印の痕だそうだ。

焼き印を頬に打つと焼いたときの煙で目の病気を防ぐことができるらしい。

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顔は長細い

ケニアの他の民族に比べると顔が長細い人が多い。

なぜマサイ族には長細い顔の人が多いのかは不明。

だいたいあの人の顔は縦長で細いなあと思うとマサイ族だったりする。

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牛は財産

これも良く知られた話だけど、ジーンズをはいて都市で働くマサイ族でも実家には自分の牛を持っていることがほとんど。

最近は牛を現金換算して価値を測ることがあるみたいだけれど、

いまだに牛の保有数でその人のステータス・尊敬度合いが決まるようだ。

先日、同僚の牛が放牧の途中でハイエナに食べられてしまった。

国立公園とコミュニティの人たちが保有している土地にフェンスなんてないから、

動物は出てきてしまう。

彼は心から悲しみに暮れていた。

年功序列

年上を敬う文化がある。

挨拶の際には年上の人に向けて年下の人が頭を差し出し、尊敬の気持ちを伝える。

年上の人がいる前では、年下の人はあまりたくさん話さない。

先日、普段おしゃべりな同僚と結婚相手の実家に挨拶に行った。

彼はいつもと違ってほとんど無口だ。

帰り際になぜ寡黙だったのか聞いてみた。

義父の前では敬意を表し、従順であることを示すのがマサイの文化なのだと教えてくれた。

ところで、あとから知ったのだが外国人と働いている=お金があるというメッセージを伝えることができることから、私は知らぬ間にこんな重要な儀式に呼ばれていたのだ。

こういうところはちゃっかりしている。

男尊女卑

徐々に変わっては来ているものの、まだまだ男性が重んじられるのがマサイの社会。

男児が生まれると喜び、女児が生まれ続けると男児が生まれるまで子どもを産んだりする。

一家を支えるのは男性、女性は家に入ることがよしとされる。

家畜の世話は男性、料理・洗濯は女性。

皿洗いでさえ女性の仕事だからと、多くのマサイの男性はやらない。

会議をやっていても前に出るのは男性で、女性は静かにしていることが多い。

以前、あるマサイ族の友人が女児はwealth(富)だと発言した。

なぜかと聞くと、彼女はゆくゆくは他の家に嫁ぎ、

その見返りにダウリ―(持参金や牛)を自分の家にもたらしてくれるからだと答えた。

まだまだマサイ族の中で女性の教育レベルが低いのは、

女性に教育を与えても嫁いでしまったら教育への投資が家に戻ってこないと、マサイの人たちが考えているからかもしれない。

 

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行間を読む

これは一緒に働き始めて気づいたことだが、

どうやらマサイ族の人たちは非言語的なコミュニケーションを用いることがあって、お互いそれをなんとなく理解し合っているようだ。

最初は気づかなかったが、ちょっとしたしぐさや表情の変化でなんとなく言わんとしていることが分かるときがある。

またこちらの思っていることをくみ取ってくれることもある。

具体例がぱっと出てこないのだが、マサイ族の人たちには行間を読む力があると思うようになった。 

まとめ

姿形は異なっていても、中身はなんとなく日本人に似ているなあと感じられるのではないか。

マサイ族というと遠いアフリカのジャンプ力があって、視力がいい狩猟民族というイメージが強いが、実は日本人と似ているところがある。

少しでもマサイの人たちに親近感を持っていただけたら嬉しいです。

 

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