海外で値段交渉!心理的に優位に立つための価格交渉の6つのコツ
毎日が値段交渉・値引き交渉の連続と言っても過言ではない、海外生活。
特に途上国では決まった価格なんてない。
スタッフへの給与、車のレンタル代、日々の買い物、宿泊代、家賃、、、などなど
値段交渉をしない日はない。
日本では値段交渉なんてしなくて生きていけるけど、こっちでは得意だろうが不得意だろうがやらないと生きていけない。
自分が納得して払った金額や、仕事で合意した金額が、あとで法外な金額だったと気づいたときの、
自分自身への不甲斐なさ、ぼったくってきた相手への怒りは発狂してしまうほどである。
私はこの発狂を幾度となく経験してきた。
外国人はお金を持っているというイメージがつきまとうので、
現地の相場よりも高い価格をふっかけられてしまいやすい。
今回は私個人が海外生活(特にケニア・ネパール)で鍛えた、後悔しないための値段交渉の6つのコツを簡潔にお伝えしようと思う。
- 1. 値段交渉をして当たり前という感覚を持つ
- 2. 事前に3つの情報源にあたっておく
- 3. 先に相手に価格を言わせる
- 4. 双方の最初の価格は変わるもの
- 5. 嘘も方便
- 6. Special Priceは存在する
- まとめ
1. 値段交渉をして当たり前という感覚を持つ
勝負は交渉前から始まっている。
多くの日本人は相手との関係性や相手の心証を気にしがちなので、値段交渉なんてしていいのかなと考えてしまうかもしれない。
しかしこちらでは値段交渉は当たり前なのである。
交渉は交渉、人間関係は人間関係なので、交渉で合意したあとは綺麗さっぱり元通りの関係に戻れる。
交渉時の言い合いや交渉のしたたかさについて、後からねちねち言われる事はない。
交渉をしても大丈夫だという感覚を事前に持っておこう。
2. 事前に3つの情報源にあたっておく
値段交渉をする前に最低でも3つの違う情報源から価格の情報を取っておこう。
2つだと1つの情報源があまりに極端な場合、適切な価格が得られないことがある。3つとっておけばだいたいの相場がわかる。
情報源が会社の同僚であっても信頼しすぎてはいけない。その人が汚職にまみれているかもしれない。
また3つの情報源が近すぎるとお互いが談合して、価格の口裏を合わせているかもしれない。なるべく違うソースから情報を取ることをおすすめする。
人から聞いた情報は間違っていたり、仲介になる人がマージンを取っている可能性がある。
できるだけ自分自身の足で情報を取ってくるようにしよう。
3. 先に相手に価格を言わせる
さあついに値段交渉だ。
自分から値段を言わなくていい状況であれば、相手が値段を言うのを待った方がいい。
外国人である私たちは現地の物価が分からないことが多い。
先にこちらの予算や計画を言ってしまうと交渉で相手を利してしまうことがある。
下手な英語でもいいから、相手が先に言うように会話を持っていくことが大事だ。
相手が先に価格を言ってくれればそれ以上は値段は上がらないことになるので、あとは下げていけばよいということになる。
どうしても相手が口火を切らないのであればこちらが先に言わなくてはいけないが、
私はケニアでホテルの宿泊代の交渉で黙りこくったところ、
しびれを切らして相手が値段を言ってきた。忍耐力が鍵。
4. 双方の最初の価格は変わるもの
相手が最初に言ってきた価格が適正価格であることは稀だ。
ここは日本とは違う交渉が日常茶飯事の国。
相手が値段交渉をしてくることは事前に織り込み済みなのだ。
だから相手が最初に言ってきた価格はこれからの交渉で下がることを前提にして高く設定してある。
この価格で合意しないように。
事前にある程度の相場がわかっていて、
相場価格で合意したいとしてもその価格を最初に言ってはいけない。
納得したい価格よりも低めに言うことが重要だ。
なぜならお互いが妥協点を探っていくのが交渉であるからだ。
相手も下げてくるので、こちらも上げていかないと納得してくれないことが多い。
こうやって妥協点を探っていくとだいたい合意したい価格周辺で落ち着くだろう。
5. 嘘も方便
相手はこちらが外国人で情報が少ないことを知っている。
交渉の土俵自体がそもそも非常に不利なのだ。
土俵をこちらに有利に持っていくためには、嘘の情報を使うことも戦略の1つだ。
「あっちの店ではこちらの店よりも100ケニアシリングも安かった。まけてくれ」
「ナイロビでは印刷代込で同じ価格だったよ。印刷代なしで田舎だったらもっと安いでしょ」
のように、本当は情報が正しくなくても嘘の情報を使ってみるといい。
今まで岩石のように硬かった相手の態度が軟化するかもしれない。
交渉の場での嘘が露見して嘘つき呼ばわりすることはほとんどない。
普段から嘘つきは良くないけど、交渉を有利にするためには嘘も効果的なツールなのだ。
一方であまりにも相場よりも低い価格を言ってしまうと嘘とバレるので注意が必要だ。
6. Special Priceは存在する
最後に、何度も同じサービスを利用する場合は再度値切ってみよう。
ウェブサイトに定価が書いてあるホテルでもSpecial Priceは存在する。
「何度もくるからさ」「友達を呼んでくる」などと言って自分だけのSpecial Priceをオファーしてもらおう。
何度もお願いしている車のレンタル代など普段使っているサービスに関しても、
再度お得意様・友達プライスを要求してみてもよいかもしれない。
まとめ
海外での値段交渉は慣れれば自然とできるようになる。
ぼったくられて被害を被るのは自分だけではない。
それが基準となり、他の日本人も割高なお金を払わなければいけなくなったり、組織が割高なお金を払い続けなくてはいけなくなる。
ぼったくられて後悔しないために是非6つの価格交渉のコツを試してみてほしい。
はじめのうちは現地の物価を全然知らない状態なので、
多少ぼったくられるのは仕方ないかもしれない。
できるだけ早く現地の相場に慣れるために
・旅立つ前に物価の情報を集める
・現地で相場を確かめる
・最初のうちは信頼できる現地のパートナーと買い物をする
など工夫が必要だ。
価格交渉でぶんどられなかったお金を使って買い物をしたり、
仕事でより意味のある方法にお金を使えればこれ以上の喜びはない。